中学受験と習い事の両立 学年別の実態から続ける・減らす・休むを決める
公開 2026年10月22日
「中学受験をするなら、習い事は何年生でやめるべき?」と迷うかもしれません。 ただ、文部科学省の令和5年度「子供の学習費調査」では、公立小学校6年生でもスポーツ・レクリエーション活動への支出率は64.0%です。 学習塾費への支出率は4年生の41.4%から6年生の53.1%へ上がっています。 一方で、スポーツ・レクリエーション活動は74.5%から64.0%へ下がっています。 これらは全国の公立小学校の保護者の数値で、中学受験をする家庭だけの数値ではありません。 続けるかどうかは学年で一律に決めず、平日に使える時間と子どもの気持ちを見て選びます。 この記事では、学年別の実態と、続ける・回数を減らす・休むの決め方を整理します。
学年が上がると何が変わるか:子供の学習費調査から
文部科学省の令和5年度「子供の学習費調査」から、公立小学校の支出率を並べます。 支出率とは、その費目にお金を使った家庭の割合です。 令和8年1月16日訂正版の資料と、e-Statの学年別統計表に基づきます。
| 費目 | 4年生 | 5年生 | 6年生 |
|---|---|---|---|
| 学習塾費 | 41.4% | 44.9% | 53.1% |
| スポーツ・レクリエーション活動 | 74.5% | 69.8% | 64.0% |
| 芸術文化活動 | 48.8% | 47.6% | 44.9% |
同じ調査の結果のポイントでは、公立小学校では6年生以降、家庭学習の参考書・家庭教師・通信教育・学習塾費などを含む「補助学習費」の割合が、けいこごとやスポーツ・文化活動などにかける「その他の学校外活動費」の割合を上回るとしています。 6年生でもスポーツ・レクリエーション活動は64.0%、芸術文化活動は44.9%が支出しています。 ただし、支出の有無を示す数値で、同じ子どもが習い事を続けた割合ではありません。 調査は受験結果との関係も示していないため、続けると不利かどうかは読み取れません。
文部科学省の令和5年度「子供の学習費調査」では、公立小学校の学習塾費は、お金を使った家庭の平均で年額4年生19.5万円、6年生27.3万円です。 これは支出者平均額であり、お金を使わなかった家庭も含めた全員の平均ではありません。
周りの家庭に合わせて、やめる学年を決める必要はありません。 学年ごとの学習の進め方は、学年別やることリストにまとめています。 ここでは、今の生活の中で習い事をどう続けるかを考えます。
続ける・回数を減らす・休むの3つの選び方
続けるかやめるかだけでなく、回数を減らす方法も含めて話し合います。 次の表を、家庭で選び方を比べるためのたたき台にしてください。
| 選び方 | 親子で確かめること | 先生やチームに相談すること |
|---|---|---|
| 続ける | 本人が続けたく、睡眠や家庭学習と合わせた予定に無理がないか | 受験に向けて予定を見直す際の相談先 |
| 回数を減らす | どの活動を残したいか、減らした予定で過ごせそうか | 参加する曜日や練習、行事の調整が可能か |
| 休む | 本人が休むことをどう受け止めているか | 休める期間や手続き、再開するときの連絡方法 |
回数を減らしたり休んだりできるかは、通っている教室やチームに確認します。 家庭だけで参加の仕方を決めず、相談した内容を子どもにも伝えてください。 迷う場合は、何が心配で決められないのかを親子で書き出します。
決める前に確かめること:平日の時間と子どもの気持ち
まず、睡眠時間を確保できる就寝時刻から、平日に使える時間を逆算します。 厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、小学生は9〜12時間を参考に睡眠時間を確保するよう推奨しています。 習い事や家庭学習を入れてから、残った時間を睡眠に充てる組み方にはしないようにします。 具体的な計算は、宿題と睡眠のガイドの「平日に使える時間の割り出し方」にまとめています。
時間を確かめたら、子どもがどうしたいかを聞きます。 「続けたい?」だけでなく、楽しみにしていることや、負担に感じていることも聞いてください。 親が減らしたいと思っている場合は、その理由も予定を見ながら伝えます。 子どもの希望と予定が合わなければ、どこを調整するかを一緒に考えます。
送迎が必要な場合は、誰が担当できるかも確認します。 家庭学習と保護者の役割分担は、共働き家庭の中学受験も参考にしてください。
学年ごとに見直す時期
学年が変わるときは、習い事の予定も親子で見直す機会にします。 「この学年になったら休む」と先に決め切らず、新しい予定で続けられるかを確かめます。 学習の中身は学年別ガイドを参照し、ここでは習い事の参加の仕方を話し合ってください。
学年の途中でも、家庭学習や習い事の予定が変わったら見直します。 回数を減らす場合も、いつ振り返るかを決めておきます。 振り返るときは、就寝時刻を守れたか、本人が今の参加の仕方をどう感じているかを聞きます。 予定に無理があれば、続ける・回数を減らす・休むの選択肢を改めて比べてください。
休むときに家庭で決めておくこと
休むことを選んだら、いつ再開を話し合うかを家庭で決めておきます。 再開する日を約束するのではなく、本人の気持ちと予定を確かめる時期を決める形でも構いません。 先生やチームへの伝え方も、子どもと相談してください。
- 休む理由を、誰からどのように伝えるかを決めます。
- 休んでいる間の連絡を、誰が受け取るかを決めます。
- 再開について話し合う時期を、親子で共有します。
- 再開の条件や手続きは、教室やチームに確認します。
休む理由は、子どもの努力不足を責める言い方にせず、家庭で決めた予定として伝えます。 再開を話し合うときも、受験の予定だけでなく、子どもがどうしたいかを聞いてください。
学校を選ぶときも、通学と帰宅後の生活を合わせて考えます。 習い事を続けたいという希望があれば、候補校への移動と両立できるかを親子で確認してください。 片道の通学時間の目安は、通学時間の考え方にまとめています。
出典は次の公式資料です。
- 文部科学省:令和5年度子供の学習費調査結果のポイント(令和8年1月16日訂正版)(PDF)
- e-Stat:令和5年度 子供の学習費調査 学年(年齢)別の学習費支出状況(小学校)(Excel)
- 文部科学省:子供の学習費調査 正誤情報
- 厚生労働省:健康づくりのための睡眠ガイド2023(PDF)
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