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中学受験の土台になる読書の習慣 全国学力調査の読書時間と正答率から家庭でできること

公開 2026年10月22日

#家庭学習#親の関わり
平日の読書 全くしない小6は29.0%
国語の正答率 読書を全くしない子は62.2%、1日30分以上1時間より少ない子は71.1%
読書の好み 「読書は好き」に当てはまる小6は36.6%
令和7年度(2025年度)全国学力・学習状況調査の小学6年生の児童質問(国・公・私立の全国)から

令和7年度(2025年度)の全国学力・学習状況調査では、平日に読書を「全くしない」小学6年生が29.0%いました。 国語の平均正答率は、全くしない子が62.2%、1日30分以上1時間より少ない子が71.1%でした。 読書時間が長い選択肢ほど、平均正答率が高い傾向です。 ただし、これは関係を集計した数字で、読書によって点が上がるという因果を示したものではありません。 この記事では、数字の見方と、家庭で読書を続けやすくする工夫をまとめます。

読書時間と正答率:令和7年度(2025年度)の全国学力調査から

調査では、学校の授業時間以外に、普段の月曜日から金曜日にどれくらい読書をするかを聞いています。 読書には電子書籍を含み、教科書や参考書、漫画や雑誌は含みません。 表の正答率は、それぞれの選択肢を選んだ子どもの平均正答率です。

1日当たりの読書時間回答の割合国語の平均正答率算数の平均正答率
2時間以上6.4%72.3%63.9%
1時間以上、2時間より少ない8.9%72.1%63.5%
30分以上、1時間より少ない16.0%71.1%62.9%
10分以上、30分より少ない22.2%69.1%60.7%
10分より少ない17.4%65.1%56.1%
全くしない29.0%62.2%52.8%

読書時間が長い選択肢ほど、国語も算数も平均正答率が高くなっています。 ただし、国語の「30分以上、1時間より少ない」から「2時間以上」までの区分は、71.1%〜72.3%の範囲です。 「1時間以上、2時間より少ない」もこの範囲にあり、差は1.2ポイントにとどまります。 この表の時間区分を、そのまま家庭の読書時間の目標にする必要はありません。

読書が好きかどうかと正答率

「読書は好きですか」という質問への回答と、平均正答率の関係も集計されています。

回答回答の割合国語の平均正答率算数の平均正答率
当てはまる36.6%73.6%65.2%
どちらかといえば、当てはまる33.2%66.3%57.1%
どちらかといえば、当てはまらない18.5%62.9%54.1%
当てはまらない11.6%56.2%47.6%

国語の平均正答率は、「当てはまる」が73.6%、「当てはまらない」が56.2%でした。 読書が好きかどうかと正答率には関係が見られますが、好きになるよう促した結果を調べたものではありません。 家庭で本を選ぶときは、受験に役立つかだけで選ばず、子どもが読みたいものを確かめます。

家にある本の数と正答率

家にある本の数を聞いた質問では、雑誌、新聞、教科書を除いています。

家にある本(雑誌、新聞、教科書は除く)回答の割合国語の平均正答率算数の平均正答率
0〜10冊14.9%56.4%44.3%
11〜25冊21.6%63.3%52.3%
26〜100冊32.2%69.3%60.8%
101〜200冊16.5%71.8%64.9%
201〜500冊10.3%74.3%69.0%
501冊以上4.4%73.1%68.4%

「0〜10冊」から「201〜500冊」までは、本が多い選択肢ほど平均正答率が高くなっています。 一方、「501冊以上」は「201〜500冊」より国語も算数も少し低い結果です。

本の数には、家庭のほかの状況も重なっている可能性があります。 本を買い足せば正答率が上がるという意味ではありません。 図書館を使えば、家にある本の数に頼らず、子どもが読む本を選べます。

自然の中での体験と正答率

同じ調査では、これまでに自然の中で遊ぶことや、自然観察をすることがあったかも聞いています。

これまでの生活の中で回答の割合国語の平均正答率算数の平均正答率
よくしていた36.8%66.3%57.7%
ときどきしていた43.8%67.9%58.8%
あまりしていない16.3%68.4%60.0%
全くしていない3.0%62.0%52.9%

「よくしていた」「ときどきしていた」「あまりしていない」の国語の平均正答率は、66.3%〜68.4%です。 体験が多いほど正答率が高いという並びにはなっていません。 「全くしていない」は回答の3.0%で、国語の平均正答率は62.0%でした。

この調査からは、学力のために自然体験を増やす根拠は読み取れません。 家庭では、外で見つけた生き物など、子どもが興味を持ったことを本で調べたり、話したりするきっかけにできます。 これは体験と読書をつなぐ工夫であり、正答率への効果を約束するものではありません。

家庭で読書の習慣をつくる

家庭では、読書時間の長さを増やすことだけを目標にせず、生活の中で続けられる形を探します。 次は、調査で効果が確かめられた手順ではなく、家庭で試すための工夫です。

  • 朝の支度の後など、毎日ある場面に読む時間を置きます。親子で生活の流れを見ながら、無理なく本を開ける場面を決めてください。
  • 読む本は、子どもが選べるようにします。受験に役立つかどうかを選ぶ条件にせず、本人の興味を聞きます。
  • 図書館で本を探す機会をつくります。家に本をそろえなくても、気になった題材の本を手に取れます。
  • 読んだ本の中で気になったところを、子どもが話したいときに聞きます。感想を聞く時間を、内容を正しく覚えているか確かめるテストにしないようにします。
  • 親も、自分が読みたいものを読む時間を持ちます。子どもに読むよう促すだけでなく、家の中で読む姿が見えるようにします。
  • 受験に向けた学習が増えて時間が減ったときは、短い時間でも続けられる形を探します。学年ごとの家庭学習の優先順位は、学年別やることリストで確認できます。
  • 近くを見続けず、途中で目を休ませます。距離や休憩の目安は、家庭学習の目の休ませ方と机の明るさにまとめています。

数字を読むときの注意

  • 対象は全国の小学6年生で、国立、公立、私立を含みます。令和7年度(2025年度)の児童質問の回答は949,570人です。
  • 正答率は、質問の選択肢ごとの平均です。同じ子どもの読書前後の変化を追ったものではなく、読書と正答率の因果を示したものではありません。
  • 読書や本の数と正答率の関係には、家庭の状況など、ほかの要因も重なっています。文部科学省の令和4年度(2022年度)委託研究でも、読み聞かせや図書館へ連れていく関わりと学力の関係は、家庭の社会経済的背景を考慮すると弱まるものの、関係はあったと報告されています。詳しくは成績が下がったときの声かけのガイドで紹介しています。
  • 表は無回答やその他を載せていないため、回答の割合の合計が100%にならないことがあります。

出典は次の公式資料です。

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