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中学受験期に子どもの話を聴く こども家庭庁の調査からみる家庭と相談相手

公開 2026年10月22日

#家庭学習#親の関わり
家庭が居場所 91.9%が「そう思う」「どちらかといえば、そう思う」と回答
家族への相談 家族・親せきに何でも悩みを相談できる人がいる:10歳 91.6%・14歳 85.1%
落ち込んだとき 相談したり、助けてもらったりしやすい相手に「家族や親せき」77.1%
こども家庭庁「こども・若者総合調査(令和7年度・2025年度)」10〜14歳の回答1,636人から

こども家庭庁の令和7年度(2025年度)の調査では、10〜14歳の91.9%が、家庭を「ほっとできる場所、安心できる場所」だと答えています。 一方、家族・親せきに「何でも悩みを相談できる人がいる」と答えた割合は、10歳で91.6%、14歳で85.1%でした。 報告書では、年齢が高い層ほど相談できる人がいないと感じる割合が高くなる傾向を示しています。

受験の準備中も、勉強の確認だけで会話が終わらないよう、子どもの話を聴く時間を残します。 家庭や相談相手についての調査の回答をもとに、日常の聴き方と、家族以外にも持っておける相談先をまとめました。

10〜14歳にとっての家庭:こども家庭庁の調査から

こども家庭庁の「こども・若者総合調査(令和7年度・2025年度)」は、全国を対象に郵送とオンラインで行われました。 ここで紹介する10〜14歳対象調査の回答者は1,636人です。 中学受験をする子に限った調査ではありません。

居場所についての質問では、「ほっとできる場所、安心できる場所」になっているかを尋ねています。 次の表は、報告書の図表2-1-1-4-1(p.15)の値です。 「そう思う(計)」は、「そう思う」と「どちらかといえば、そう思う」を合わせた値です。

場所そう思うどちらかといえば、そう思うそう思う(計)
家庭(親せきの家を含む)64.5%27.4%91.9%
自分の部屋62.0%18.6%80.7%
学校35.8%38.7%74.5%
インターネット空間(SNS、YouTubeやオンラインゲームなど)34.8%32.4%67.2%
地域(図書館や公園など、現在住んでいる場所やそこにある建物など)25.7%34.4%60.1%

尋ねた5つの場所の中では、家庭の「そう思う(計)」が91.9%で最も高くなっています。 ただ、家庭が居場所であることと、何でも話せることは、別の質問で尋ねられています。 家族・親せきとの関わりへの回答は、次のとおりです。 出典は、同じ報告書の図表2-1-3-1-1(p.23)です。

内容そう思うどちらかといえば、そう思うそう思う(計)そう思わない(計)
こまったときは助けてくれる73.3%23.2%96.5%2.9%
何でも悩みを相談できる人がいる50.4%37.1%87.5%11.9%
他の人には言えない本音を話せることがある45.5%34.6%80.1%19.3%

「こまったときは助けてくれる」は96.5%が「そう思う(計)」と答えています。 一方、「他の人には言えない本音を話せることがある」は80.1%で、「そう思わない(計)」は19.3%でした。 助けてもらえるという回答が多くても、本音や悩みを何でも話せると答えた子ばかりではありません。

年齢が高いほど、家族に何でも相談できると答える割合は低い

10〜14歳は、小学校高学年から中学生の年代です。 家族・親せきに「何でも悩みを相談できる人がいる」への年齢別の回答は、次のとおりです。 出典は、報告書の図表2-1-3-1-2(p.24)です。

年齢回答者数そう思う(計)そう思わない(計)
10歳309人91.6%7.1%
11歳313人86.9%11.8%
12歳362人87.6%12.2%
13歳337人86.4%13.4%
14歳315人85.1%14.6%

報告書は、年齢が高い層ほど「そう思わない(計)」が高くなる傾向を述べています。 これは年齢の異なる子の回答を比べたもので、同じ子が成長して相談しなくなったことを示す結果ではありません。 調査の年齢は令和7年(2025年)4月1日時点の満年齢で、学年とは一致しません。

周りにどのような人がいるかを尋ねた質問もあります。 「私の話を聴くためだけに時間をとってくれる」人が「いない」と答えた割合は7.2%でした。 報告書によると、この「いない」の割合は、尋ねた5つの内容の中で最も多くなっています(図表2-1-6-3-1、p.46)。 この質問の相手は家族に限りません。 家庭でも、予定を確認する会話とは別に、子どもの話を聴くための時間を意識して残します。

受験期に話を聴くときの心がけ

次は、家庭での会話を見直すための心がけです。 調査で効果が確かめられた手順ではなく、話す内容やタイミングは子どもの様子に合わせて考えます。

  • 話を最後まで聴いてから答えます。途中で正しいかどうかを判断したり、助言を始めたりせず、まず話の続きを待ちます。
  • 気持ちを先に受け止めます。「そう感じたんだね」と聞いた内容を短く言い返し、受け取り方が合っているか確かめます。
  • 勉強以外の話をする時間も残します。友だちとの出来事や好きなことなど、会話が受験の確認だけにならないようにします。
  • 食事や送り迎えの移動中など、日々の生活の中で話を聴く場面を決めておきます。その場面でも、話すことを毎日の義務にはしません。
  • 話したくない様子の日は、無理に聞き出さずに待ちます。「あとで話したくなったら聴くよ」と、別のときにも話せることを伝えます。
  • 親だけで答えを出せない話は、「一緒に考えよう」「ほかの人にも相談しよう」と伝えます。その場で解決策を決めようとせず、相談する相手も一緒に考えます。

家族以外の相談先も持っておく

落ち込んだときに相談したり、助けてもらったりしやすい相手として、家族以外も挙がっています。 複数回答の質問で、家族や親せきは77.1%、学校の友だちは75.1%、学校の先生は29.8%でした。 「誰にも相談したり、助けてもらったりしようと思わない」は3.9%でした(図表2-1-8-1-1、p.57)。

自分を尊重してくれる人についての質問でも、友だちや学校の先生が挙がっています。 周りの人についての質問で「1人いる」か「2人以上いる」を1つでも選んだ1,593人が、思い浮かべた人を複数回答しています。 友だちは86.9%、家族・親せきは82.5%、学校の先生や職員さんは30.1%でした(図表2-1-6-4-1、p.50)。

親だけで抱えず、学校の先生や公的な窓口も相談先にできます。 文部科学省が案内する24時間子供SOSダイヤルは、悩んでいる子どもや保護者などの相談を受け付けています。 電話番号は0120-078310です。 夜間や休日を含め24時間対応し、原則として電話をかけた所在地の教育委員会の相談機関につながります。

成績が下がった日の対応は、成績が下がったときの声かけにまとめています。 不合格の日の声かけと手続きは、不合格だったときのガイドで確認できます。

数字を読むときの注意

  • 全国の10〜14歳を対象とした、郵送とオンラインによる調査です。中学受験をする子に限った結果ではありません。
  • 回答者は1,636人で、割合は報告書の値をそのまま載せています。「そう思う(計)」も報告書の値で、四捨五入により内訳を足した値と小数点以下が合わないことがあります。
  • この調査は、ある時点の家庭や相談相手についての実態を集計したものです。家庭での関わり方と相談しやすさの関係や、関わり方が相談しやすさを変えるという因果を示したものではありません。
  • 年齢別の差は、同じ子の変化を追った結果ではありません。年齢の異なる回答者を比べた値です。
  • 家庭での関わりと子どもの粘り強さの関係を調べた文部科学省の委託研究は、成績が下がったときの声かけで紹介しています。

出典は次の公式資料です。

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