私立中学の授業料の助成 東京・埼玉・神奈川・千葉の制度の違いと都県をまたぐ通学の注意
公開 2026年10月22日
東京都は、都内に住んで私立中学に通う生徒の保護者等を、所得制限なしで助成しています。 助成額は年額10万円(令和8年度は臨時支援2万円を加えて最大12万円)です。 都外の私立中学に通っていても対象です。 埼玉県と神奈川県の私立中学向けの補助は、入学後に家計が急変した家庭が対象です。 県内の学校に通っていることが条件になります。 千葉県の学費等の助成制度メニューに並ぶ授業料の制度は高校が対象です。
「首都圏の私立中学なら、同じように助成される」と考えるかもしれません。 ただ、住んでいる都県と学校の所在地によって、制度の要件は異なります。 この記事では、都県ごとの違いと、都県をまたぐ通学での確認事項を整理します。
都県ごとの私立中学の授業料の助成
令和8年度(2026年度)の公式情報をもとに、私立中学に関係する要件を並べます。 東京都の助成と、家計急変時の補助は分けて確かめてください。
| 都県 | 対象 | 金額 | 居住・学校の要件 |
|---|---|---|---|
| 東京都 | 私立中学校等に在学する生徒の保護者等。所得制限なし | 年額10万円(令和8年度は臨時支援2万円を加えて最大12万円)。保護者が負担した授業料額が上限 | 都内在住。都外の私立中学校等も対象 |
| 埼玉県 | 入学後に家計が急変した家庭 | 授業料補助の上限336,000円。新規申請は家計急変が発生した月の翌月から月割り | 県内の私立小・中学校・中等教育学校前期課程に在学し、児童生徒と保護者がともに県内在住 |
| 神奈川県 | 入学後に家計が急変し、学校が授業料を軽減した家庭 | 令和8年度の案内は2026年11月下旬に掲載予定 | 県内に設置された学校法人立の私立小・中学校・中等教育学校前期課程・義務教育学校 |
| 千葉県 | 学費等の助成制度メニューでは、私立高等学校等の保護者向けの制度を紹介 | 学費等の助成制度メニューに並ぶ授業料の制度は高校が対象 | 中学の支援については、在学する学校に確認 |
この記事は都県の制度を扱い、市区町村の制度は含めていません。 千葉県の表は、学費等の助成制度メニューに記載された範囲の整理です。 このメニューの記載だけで私立中学で受けられる支援の有無を判断せず、在学する学校にも確かめてください。
東京都の私立中学校等授業料軽減助成金:対象・金額・申請
対象は、都内在住で私立中学校等に在学する生徒の保護者等です。 所得制限はなく、都外の私立中学校等に通う場合も対象になります。 私立中学校のほか、私立特別支援学校中学部、私立義務教育学校後期課程、私立中等教育学校前期課程も含みます。
助成額は、年額10万円(令和8年度は臨時支援2万円を加えて最大12万円)です。 合計12万円の範囲内で、保護者が負担した授業料額が上限になります。 授業料が全額免除されている場合は、助成を受けられません。
東京都が公表した令和8年度(2026年度)の都内私立中学校184校の授業料の平均は、524,818円です。 これは毎年度納付する授業料の平均額です。 この平均額と比べると、最大12万円の助成は授業料の一部を補うものです。 候補校の授業料と助成額を並べて確認してください。 学費の内訳や通学費の考え方は、私立中学の学費と中学受験の費用にまとめています。
令和8年度(2026年度)の申請期間は、2026年9月1日〜2026年10月15日でした。 申請方法はオンラインで、詳細は各学校から生徒・保護者等へ案内される扱いです。 この期間は令和8年度の実績であり、翌年度以降の申請期間を示すものではありません。 申請期間と金額は年度ごとに変わるため、入学後に学校から届く案内と各都県の公式ページで確かめてください。
埼玉県・神奈川県は家計が急変したときの補助
埼玉県と神奈川県の私立中学向けの補助は、入学後に家計が急変した家庭が対象です。 所得制限なしで助成する東京都の制度とは、対象の考え方が異なります。
埼玉県の父母負担軽減事業補助金は、次の要件を満たす家庭が対象です。
- 埼玉県内の私立小・中学校・中等教育学校前期課程に在学していること。
- 入学後に家計急変が発生したこと。
- 児童生徒と保護者がともに埼玉県内に住んでいること。
授業料補助額の上限は336,000円です。 新規申請では、家計急変が発生した月の翌月から月割りになります。 入学前の家計急変は、新規申請・継続申請ともに対象になりません。 申請窓口は各学校なので、家計が急変したときは在学する学校へ相談してください。
神奈川県の私立学校生徒学費緊急支援補助金は、学校を通じて授業料を軽減する制度です。 主たる生計維持者の解雇などで家計が急変し、学校が授業料を軽減した場合に、県がその学校に補助します。 対象校は、神奈川県内に設置された学校法人立の私立小・中学校・中等教育学校前期課程・義務教育学校です。
令和8年度の案内は、2026年11月下旬に県のページへ掲載予定です。 県のページでは、12月頃に学校から申請の案内があるとされています。 学校から届く案内で、時期と支援の詳細を確かめてください。
都県をまたいで通うときに確かめること
学校の所在地だけで助成を判断せず、居住の要件も一緒に見ます。 東京都は都内在住が条件で、都外の私立中学校等に通う場合も対象です。 埼玉県は県内の対象校に在学し、児童生徒と保護者がともに県内在住であることを求めています。 神奈川県の制度では、県内に設置された対象校に通っていることを確かめます。
たとえば、埼玉県に住んで都内の私立中学に通う場合は、両都県の要件を並べて確認します。 東京都の助成には都内在住という条件があります。 埼玉県の補助には、県内の対象校への在学という条件があります。 この違いを踏まえ、在学する学校の授業料減免制度を学校に確かめてください。
東京都の公式案内は、保護者の家計状況などを理由に授業料等を減免する学校があるとしています。 学校独自の減免制度については、候補校の説明会や事務室で確認します。 制度名だけで判断せず、家庭の状況で対象となるか、学校に尋ねてください。
学校選びでは、助成の要件と毎日の通いやすさを合わせて比べます。 移動の負担の見方は、通学時間の考え方にまとめています。 都県の境を越えて候補を探すときは、沿線で中学を探す方法も参考にしてください。
高校段階の就学支援金と6年間の費用
中高一貫校の費用を考えるときも、中学3年間と高校3年間では授業料の支援制度が異なります。 中学の助成額を、そのまま6年間に当てはめないようにします。
国の高等学校等就学支援金制度は、令和8(2026)年4月の改正で所得制限が撤廃されました。 私立高校の全日制では、支給上限額は45万7,200円です。 対象となる学校には、中等教育学校の後期課程も含まれます。 これは高校段階の制度であり、私立中学の授業料への助成とは分けて確認してください。
6年間の費用を比べる際は、中学と高校それぞれの授業料と、その段階で使える制度を確かめます。 学費全体や通学費の整理は、私立中学の学費と中学受験の費用を参考にしてください。 まずは通える学校を候補に挙げ、授業料と支援の要件を学校ごとに確認していきましょう。
出典は次の公式資料です。
- 東京都:保護者向け「私立中学校等授業料軽減助成金」申請受付開始(2026年8月25日)
- 東京都:令和8年度 都内私立中学校の学費の状況
- 埼玉県:令和8年度 埼玉県父母負担軽減事業補助金のお知らせ(私立小学校・中学校・中等教育学校用)(PDF)
- 神奈川県:私立学校生徒学費緊急支援補助金について
- 千葉県:学費等の助成制度メニュー
- 文部科学省:高等学校等就学支援金制度に関するQ&A
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